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第1回:前置き
第2回:(1)前半

今回は(1)後半として、「リスクと不確実性に関する調整額」について。

5.リスクと不確実性に関する調整額
上記は『損保』のテキストにおける記載で、一般的にはリスクマージンと呼ばれるものです。期待現在価値は保険契約から生じるキャッシュフローの期待値に相当するものですので、実際のキャッシュフローは上ぶれすることもあれば、下ぶれすることもあります。

実際のキャッシュフローが期待値を上回った場合にも保険会社が保険金の支払能力を担保するには、このような不確実性に対してあらかじめ備えておく必要があり、そのような不確実性に対する安全割増として織り込まれるものがリスクマージンです。

ただ(1)ではあくまで所見ではなく、簿価と時価の違いの一般的な解説のみをするべきだと思います。どのように設定すべきかという点は(2)で考えるとして、(1)では簿価における安全割増と時価におけるリスクマージンの計算方法を紹介しようと思います。

◆簿価の場合
現行の責任準備金にリスクマージンという概念は存在しませんので、責任準備金の算式上で不確実性への安全割増が織り込まれているかが焦点になります
なお、普通責任準備金と払戻積立金は時価でいう期待現在価値にあたるもので、現行だと不確実性に対する責任準備金として異常危険準備金や危険準備金があります。しかし、これらは国際会計基準では負債として認められない準備金となりますので、今回のリスクマージンの議論で考慮できません。あくまで、普通責任準備金や払戻積立金の算式中に含まれる安全割増部分が対象となります。

①積立保険(払戻積立金部分)
基本的になし。あえてあるとすれば、予定払込免除発生率の設定などでわずかに安全割増がとられているかもしれませんが、基本的には実績の当該率などを用いているのではないでしょうか。

②第三分野保険(ただし、医療保険など疾病リスクを担保するものに限る)
考えられるものとしては、
・死亡率の安全割増部分(標準生命表は2σの安全割増がある)
・解約率や保険料払込免除率の設定による安全割増(①と同様に普通はないはず)
ぐらいでしょうか?あまり詳しくないので、曖昧ですが・・・・・・。
生命保険で使われている標準生命表表は2σの安全割増がとられていたと記憶しています。ただし、2007年に第三分野標準生命表が作成されており、こちらは安全割増がなかったものと記憶しています。

③火災保険(保険期間)が1年超のもの
考えられるものとしては
・長期(一般に10年超)の自然災害増加への割増部分
・営業保険料に含まれる割増部分
前者は、営業保険料・未経過保険料の算式に含まれている10年超の割増部分です。
後者は、積立保険以外の未経過保険料は「営業保険料×未経過率」という算式で計算されますので、営業保険料に安全割増(利潤部分が該当)が含まれている場合には未経過保険料にも安全割増が含まれることになります。
ちなみに、上記算式のため未経過保険料には本来将来キャッシュフローには存在しない新契約費部分も含まれるため、その分時価より簿価が大きくなります。
なお、積立保険では『損保』P7-21に算式が掲載されていますが、δが含まれないため安全割増は基本的にありません。

◆時価の場合
リスクマージンの計算にQISなどで用いられている手法として、資本コスト法があります。資本コスト法以外の手法も『損保』のテキストで紹介されていますが、あまり一般的ではないようです。ここでは資本コスト法について説明したいと思います。

『損保』C-23の式を引用すると、「リスクマージン=(VaR-期待値)×ハードルレート」となります。式は単純ですが、実際の計算は面倒です。ここでは例として、QIS5での算式を紹介します。
QIS5では「SCR=VaR-期待値」といい、SCRは解約リスクや保険リスクなどのそれぞれについて、一定のリスクシナリオの下でキャッシュフローの増加額として計算し、相関を考慮して統合することで求められます。
このSCRを将来各年度分すべて計算し、その割引現在価値の合計額を計算します。これに、資本コスト率(ハードルレート)を乗じることでリスクマージンが計算されます。なお、QIS5での資本コスト率は6%です。

当然ながらリスクとして認識される対象の選択や、信頼水準、資本コスト率などの様々な要素でリスクマージンは変化することに留意しなければなりません。

 

以上が、簿価と時価でのリスクマージンの考え方になります。試験中に全てを書くのは大変ですので、概略だけでも触れたいところです。
次回はアクチュアリーとしての所見を問われる(2)です。

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