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前回の続きです。

今回は(1)の「期待現在価値」部分について考えてみます。

問題の前提条件については、前回を参照。


(1)次の①~③の長期の損害保険商品のうち2つを選び、上記の経済価値ベースでの損害保険負債の評価方法と、現行の財務会計上の責任準備金(異常危険準備金、危険準備金および契約者配当準備金は除く)の評価方法の主な相違点を説明しなさい。
①積立保険(払戻積立金部分)
②第三分野保険(ただし、医療保険など疾病リスクを担保するものに限る)
③火災保険(保険期間)が1年超のもの


3.対象となる責任準備金
まずは基本ですが、対象となる責任準備金について。
「現行の財務会計上の責任準備金(異常危険準備金、危険準備金および契約者配当準備金は除く)」ということですので、対象は普通責任準備金と払戻積立金になります。

①:払戻積立金
②:普通責任準備金(=保険料積立金+未経過保険料)
③:普通責任準備金(=未経過保険料)
ですね。

3点補足しておくと、

A.初年度収支残
普通責任準備金には初年度収支残もありますが、一般的に初年度収支残の対象となるのは運送保険や積荷保険といった、特殊な未経過保険料の積立を行っている種目です。火災保険や長期の第三分野保険で考慮する必要はありません。

B.払戻積立金
②や③でも無事故戻しがある場合には払戻積立金を積み立てることがあります。しかし、この問題についてそこまで考慮する必要はないでしょう。

C.保険料積立金
②については保険料積立金と未経過保険料に区分して積み立てる必要があります。問題文で、「ただし、医療保険など疾病リスクを担保するものに限る」ということですので、傷害保険でなく医療保険を対象としていることがポイントです。基本的には第三分野のストレステストの対象種目をイメージしろということでしょう。

 

4.評価方法の主な相違点
ここからがメインテーマです。なお、以下では便宜的に、「経済価値ベースでの評価」=「時価」「現行責任準備金の評価」=「簿価」と書かせて頂きます。
※経済価値ベースの評価を時価と呼ぶのに違和感がある方もいるかと思いますが、簡単のためこうします。

ここで問題となるのは当然ながら、

  • 簿価の評価方法(計算式など)を知っているか
  • 時価の評価方法を知っているか

という点です。

◆簿価について
簡単な説明は教科書である損保第7章「責任準備金」に書いてあります。しかし、具体的な算式については記載されていません。当然ながら算方書は各社異なっていますが、基本となる考え方はほぼ同じです。算式を知っているだけでも違うでしょう。

例えば、長期火災保険の未経過保険料は「営業保険料×未経過係数」で計算されるのですが、長期係数はどうやって計算されているのか知っているでしょうか。P7-17に掲載されている算式は1年契約の算式ですし、P7-21は積立保険の場合です。実際には、3章のP3-46に書かれている「保険期間1年の契約に対する割増」もあります。

◆時価について
①~③から2つを選べばよいのですが、共通して検討する点として、

  • 割引率(簿価は予定利率、時価は市場金利)
  • 基礎率(簿価は算方書の基礎率、時価は実績)
  • 計算単位

があります。
○割引率
簿価の場合、予定利率で割り引くので昔の高予定利率(5%など)の場合は負債が過小評価されることになります。一方時価の場合、金利の期間構造が考慮されることになります。
○基礎率
簿価の場合、算方書に記載の基礎率を使うことになります。しかし、契約時と現在でリスクの構造などが異なる可能性があります。時価評価ではこの点を考慮して、基準日時点の直近(または3年平均等)の基礎率等を用いて評価することになります。この他にも、簿価で解約を考慮していない契約についても時価で解約を考慮したりといったこともあります。
○計算単位
時価の場合、どこまで細分化するかが問題となります。契約単位・保険種目単位・経理種目単位など色々考えられます。基礎率などをこれらの単位で設定することになるので、リスクや払込方法などが同一の単位に細分化するのがよいのですが、細分化すると基礎率の設定が困難になったり分析負荷が増えたりという問題もあります。

この他、個別の検討点として、例えば以下のような点が考えられます。

①積立保険(払戻積立金部分)
※割引率と基礎率でほとんど完結してしまう。

②第三分野保険(ただし、医療保険など疾病リスクを担保するものに限る)
・簿価における標準責任準備金
・時価にける自動更新の取扱い

③火災保険(保険期間)が1年超のもの
・簿価における自然災害リスクに対応した未経過保険料
・時価における自然災害リスクの織り込み
・時価における損害率の変動の検討(火災保険の損害率は年毎の変動が大きい)

ざっと書いてみましたが、この他にも相違点はあると思います。教科書の内容を超えた内容がほとんどであることが分かって頂けるかと。

前回も書いたように、実務での計算方法を知っていれば特に悩むこともないのですが、簿価と時価の両方の計算を理解していないといけないというのが難しいかもしれません。やはり実務で担当するか、実務担当者に聞いておくのがベストと思われます。

長くなったので次回は(1)の「リスクと不確実性に関する調整額」について考えたいと思います。つづく。

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